Dellは、サーバーに第4世代ストレージ・ハードウェアを搭載しているデータセンター向けに、U.2またはU.3のNVMe Gen4 SSD完全実装アレイを管理する主要な2つのオプションとなる「ダイレクトドライブ」と「PERC 12 HWRAIDカード」を提供しています。この2つのオプションそれぞれのパフォーマンスについて検証をおこなった『Storage Review』は、最近公開されたガイドで結果を発表しました。
Dell PowerEdge RAID Controller (PERC) 12は、Broadcom SAS4116Wシリコンチップ・アーキテクチャーをベースとした、トライモードのRAID-on-Chip (ROC) デバイスです。データセンター・ビルドのほとんどが"H965i Front" PERC 12カードを実装しているため、『Storage Review』ではHWRAIDと2つのH965i Frontカードを搭載したR760システムをテストしました (8台のソリダイム P5520 SSDを1セットとし、各カードに1セット実装)。
DellダイレクトドライブとDell PERC 12のパフォーマンス比較
Dell PERC 12テクノロジーとDell Direct Driveとを比較検証する際、『Storage Review』は2つのテストを設定し、次のとおり両方の構成を比較しました。
1つ目のテスト
では、Vdbenchワークロードを実行し、各R760サーバーユニットを通過する8台のSSD (最適化なし) のJBODパフォーマンスを測定しました。2回目のテストでは、デュアルカードPERC 12ソリューションのパフォーマンス拡張が示されています。
1つ目のテストで目標とした当初の評価基準は、リード転送帯域幅でした。この評価基準では、JBODモードの単一PERC 12の28GB/sと比較し、ダイレクトドライブでは41.6GB/sと明確な優位性が示されました。次にライト帯域幅を見てみると、PERC12構成の20.3GB/sに対し、ダイレクトドライブの測定値は18.3GB/sとなりました。
4Kランダムリードのワークロードでは、ダイレクトドライブの8x SSD構成のPowerEdge R760がピーク時5.55M IOPS、PERC 12設定では4.34M IOPSを記録しました。4Kランダムライトのワークロードでは、ダイレクトドライブ構成の3.96M IOPSに対し、PERC 12は4.15M IOPSを記録しました。 混合ワークロードについては、リード / ライト比を70対30とし、4Kランダム転送テストでダイレクトドライブがピーク時4.47M IOPS、PERC 12構成がピーク時3.66M IOPSを記録。同様のテストをリード / ライト比90対10実行したところ、ダイレクトドライブがピーク時 5.04M IOPS、PERC 12構成がピーク時3.62M IOPSという結果となっています。
シングルPERC 12カードのx16 PCIe Gen4スロット幅に固有の帯域幅の制限を解決するためにデュアルPERC 12構成を使用するというDellの革新的なアプローチにより、より大きなワークロードに対してより優れたストレージ性能を達成することができます。『Storage Review』の全文記事に記載されている包括的な結果から分かるとおり、この構成では2つのCPUを活用することで、NUMAバランシング有効時にダイレクトドライブ構成と比べて大幅なパフォーマンスの優位性が示されました。この記事では、最終的な結論として「Dellの新しいPERC12 NVMe RAIDカードがPowerEdgeサーバーに搭載するNVMeストレージの選択肢を変える」として締めくくっています。
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https://www.storagereview.com/review/dell-poweredge-direct-drives-vs-perc-12-review