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フランス・テレヴィジオン: Harmonic VOS が 8K Over 5G を実現

Harmonic とインテルは、フレンチ・オープン・テニスの放送を 100 時間ストリーミングするために France Televisions によって選ばれました。

概要
  • フランス・テレビジョンは、フランスの公共国立テレビ放送局です。
  • フランス・テレビジョンは、5G ワイヤレスネットワークで 100 時間に及ぶ全仏オープンテニス中継を 8K でストリーミング配信するために、Harmonic とインテルを選びました。Harmonic VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアは、インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載したサーバーを使用してクラウドベースのメディア処理を提供します。 課
題 8K テレビと 5G ワイヤレスネットワークは、テレビの未来に大きな影響を与えるテクノロジーです。8K テレビは、そのあまりのリアルさから「究極の"1 テレビ技術」と呼ばれています。5G ワイヤレスは、スポーツイベントのような遠隔地からの 8K テレビ信号のトランスポート・ネットワークとなるための帯域を持ち、かつ 8K を伝送できる唯一のワイヤレス・テクノロジーです。フランス・テレヴィジオンは、ワイヤレス 5G サービスを利用して 実用的な 8K テレビサービスを構築できることを示す概念実証としてこのデモを企画しました。 ソリューション このデモは、ノキアが設計したローカル Orange 5G ネットワーク、フランス・テレヴィジオンによって選択された 18 社を超える技術パートナー、シャープの 8K 放送用カメラ、伝送および処理機器およびソフトウェア、8K テレビセット、5G Oppo Reno の携帯電話が含まれ大規模なものとなりました。このユースケースは、 インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー搭載のサーバー上で Harmonic のVOS* クラウドネイティブ・ソフトウェアを使用したメディア処理に焦点を当てています。 結果 インテルとフランス・テレヴィジオンは、ネットワークを構築し、2 台の 8K シャープ製65"型テレビに 100 時間のテニス中継をストリーミング配信しました。このプロジェクトにより、将来的な技術の展開方法について、より深い理解が得られました。 8K テレビ実現に向けて テレビの次の進化は 8K テレビです。これは、7,680 ピクセル × 4,320 ピクセル × 60フレーム/秒の解像度で映像を伝送する技術で、4K テレビの 4 倍、1080p HDTV の 16 倍の解像度を実現します。8K テレビは、ピクセルが

非常に小さく密度が高く、4K テレビ技術で見えていたスキャンラインは視聴者には見えないため、リアルなテレビを実現する究極の1 技術です。また、8K テレビは、レガシー・デバイスでも VR やパーソナライズされたストリーミングなどの高品質の臨場感あふれる体験も実現できます。すでに日本では NHK がこの技術を商業的に導入しています。2 ライブスポーツが 8K テクノロジー導入の重要な推進要因になると予想されています。しかし、メディア処理性能、伝送ネットワーク、エンドユーザーの技術がテレビかモバイル機器かという点で、解決しなければならない問題が多く存在します。全仏オープンテニス大会のデモは、そうした疑問に対する答えのいくつかを提供するために計画されました。 2019年全仏オープンを8Kテレビでストリーミング フランス・テレヴィジオンは、ビデオストリームを 5G ネットワークでどの程度良好に伝送できるかをテストするために、8K テレビのストリーミング・システムのデモを開始しました。その目的は、この新しい 5G ワイヤレス技術をビデオ・ストリーミング・ネットワークに使用することを実証し、さらにスポーツのモバイル視聴の増加を見越したコンテンツを配信することでした。ビデオ・エンコーディングには、テレビと 5G 携帯電話の両方に 5G で配信される 8K が含まれていました。 このシステムは、フランス・テレヴィジオンが主催するプロ向けテニスセンター内のショールームに設置された 8K テレビに、100 時間分のテニス中継をストリーミングするために設計されました。また、制作された信号は、消費者向けの Orange のブースにも配信されました。

2019年全仏オープンテニス大会での 8K テレビ配信の様子。

アクションをキャプチャーするため、2 台の 8K TV カメラがフィリップ・シャトリエ・コートに設置されました。 ビデオ・フィードは、4 x 12 Gbps SDI リンクを介して本番エリア内の光学コンバーターに転送されます。そして、48 Gbps 光リンクに変換され、フランス・テレヴィジオンの構内に転送された後、SDI に変換され、デモで使用されている 3 つのエンコーダーを提供するビデオ・スイッチャーに送信されます。

コンテンツの準備とワークフロー

トライアルのサポート、ベンチマーキング、冗長性の確保を目的として、このシステムにはいくつかのライブ・エンコーダーが使用されました。 そのベンチマーク・エンコーダーの 1 つが、この 8K テレビ・プロジェクト向けに設計された HEVC エンコーダー (SVT-HEVC エンコーダー) プロトタイプのスケーラブル・ビデオ・テクノロジーでした。このエンコーダーは、インテル® Xeon® D プロセッサーに最適化された High Efficiency Video Coding (HEVC) 準拠のエンコーダー・ライブラリー・コアです。 エンコーダーは、IP 入力から、HTTP Live Streaming (HLS) 形式でライブ・アダプティブストリーミング出力を生成します。エンコーダーに使用されるサーバーは、デュアルインテル® Xeon® Platinum 8180 プロセッサーをベースとしていました。 2 つ目のライブ・エンコーダーは、Advantech 製の ハードウェアのエンコーダーで、HLS にパッケージ化されたライブ HEVC Main 10 を直接出力していました。 3 つ目のライブ・エンコーダーは、TS を Harmonic VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアに出力していた NEC Live 8K エンコーダーでした。 Harmonic VOS クラウドネイティブ・ソフトウェア Harmonic の VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアは、メディア処理チェーンを統合します。この場合、NEC エンコーダーによって外部で完了したライブ・エンコーディングの後です。 VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアは、インジェスト、プレイアウト、グラフィック、トランスコーディング、暗号化、配信など、必要不可欠なメディア処理機能をすべて提供します。 VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアを使用することで、放送局は、ソースを定義して、アセットをアップロードし、地域またはグローバルの配信ポリシーを設定するだけで、視聴者にコンテンツを提供できます。 5G ワイヤレス・ネットワークを介した 8K のフレンチ・オープン・テニス放送に使用されたソリューションは、Harmonic VOS 製品の未来のプロトタイプです。 クラウドでのメディア処理 デモ・プロジェクトでは、VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアは、デュアル・インテル® Xeon® Gold 6152 CPU を搭載したハードウェア上で実行され、8K ライブ・フィードのライブ・パッケージングを提供して、Dynamic Adaptive Streaming over HTTP (DASH) フォーマットをサポートし、8K テレビへのストリーミング、ライブからのビデオ・オン・デマンド (VOD) 抽出 (キャッチアップ)、及び事後作成 8K コンテンツからの純粋 VOD を行いました。 DASH フィードはテレビ消費用にネットワークに直接送信されますが、デモの目標の 1 つは、まだ HDR や 8K 解像度をサポートしていない携帯機器にアダプティブ・ストリーミングを使用してコンテンツを提供することでした。 キャッチアップ・コンテンツは、さらなるエンコーディングを行って、デモで携帯機器に最適なビデオ・ストリームを提供する VOD 資産となります。 VOS ソリューションは、このフィードを、8K ハイブリッド・ガンマ・ログ (HLG) シングル・ビットレート (SBR) から、テレビのハイダイナミックレンジ・バージョン 10 (HDR10) または携帯機器の標準ダイナミックレンジ (SDR) をサポートするアダプティブ・ビットレート (ABR) に変換します。 同じワークフローは、VOD 事後制作アセットにも適用されました。 一旦ビデオ・ストリームがネットワークに到達すると、最終的に Orange が提供する 2 つの専用ベース・ステーションを通り、250 Mbps 5G ワイヤレスリンクを介して伝送されます。 通常、5G 信号は IP 接続のテレビでは終端しますが、デモでは、IP 接続のテレビは利用できませんでした。 次善策として、5G 接続されたインテル® Core™ i7 および Core™ i9 プロセッサーを基礎とした PC 2台を用いて、毎秒 60 フレームでのビデオ・ストリームを、VLC (DASH) および Spin Digital (HLS) プレーヤーを使用して、リアルタイムでデコードしました。 これらの PC は、4 本の HDMI 2.0 ケーブルで複数の 8K テレビに接続されていました。 動画アセット・ストレージの NVMe* 向けインテル® SSD データ・センター・ファミリー このセットアップは、メザニン、キャッチアップ TV、VOD、その他のビデオ資産を管理するために、クラウド送出元サーバーに接続された、高性能・高容量のネットワーク・ストレージを必要としました。 インテルは、デュアル・インテル® Xeon® Gold 6152 サーバー・プロセッサーを搭載した 2 台のサーバー上に 96TB の Network Attached Storage (NAS) システムを作成しました。 このサーバーは、不揮発性メモリー・エクスプレス (NVMe) 向けインテル® SSD を特徴としていました。NVMe 向けインテル® SSD は、秒あたりの入力 / 出力操作 (IOPS) 性能が非常に高速な、データ負荷の高いワークロードに合わせて設計されています。

ビット予算

デモ中、ライブのエンコードされたビットレートはビデオの場合は 85M/s であり、アダプティブ・ストリーミング用の VOS クラウドネイティブ・ソフトウェア使用のオフライン・エンコーディングは下表のように行われました。

アダプティブ・ストリーミング用 VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアを使用した動画とオフライン・エンコードの符号化ビットレートを示す表

まず、ABR 技術が、固定ビットレート (CBR) エンコーディング用の 65/3 M/s のネットワークの変化に適応できることを確認します。 Harmonic VOS クラウドネイティブ・ソフトウェアには、EyeQ* コンテンツ対応のエンコーディングが含まれています。 EyeQ は、エンコーディング・ビットレートをコンテンツの複雑性に適応させます。 これにより、CBR と比較して 50% の伝送帯域の削減が可能になります。これらの結果は、HEVC が 8K over 5G ストリーミングに有効な技術であることを示しています。最後に このデモの意義は、8Kビデオと 5G という二つの技術を活用して、メジャー・スポーツ・イベント中に卓越した解像度でビデオを配信できることが証明したことです。 このデモは、フランス・オープンの最初の試合のわずか 2 カ月前にセットアップされました。 インテルとパートナーのコラボレーションにより、テレビやモバイル・デバイスでのライブ・ストリーミング、キャッチアップ、VOD など、複数のサービスをサポートするプラットフォームが生まれました。 それによって、驚異的な画質と没入感のあるサービスを誇る 8K のストリーミングが可能になりました。

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